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第二の地球をつくる、そして移住する。そんな世界を僕らは生きる。

宇宙部門 佐藤 翼

実現したい世界・目標

私は誰もが宇宙に移住し”宇宙社会”の一員として暮らせる社会の実現を目指しています。このような宇宙社会を実現するには生存圏の獲得に加え、宇宙社会を構築するための宇宙型社会システムも構築する必要があります。そのためにはサイエンティフィックな理論や精密な実験による成果に加え、宇宙での倫理、文化、法律などへの幅広い共通理解が求められます。アルテミス世代と呼ばれる現在の研究者の次の世代である私たちは火星世代と呼ばれます。次世代である私たちは宇宙移住計画の達成に向けて多角的視野と他分野協働が求められます。宇宙社会の実現にはソサイエティーのサイズにもよりますが食糧・法律・経済・インフラ・文化・葬祭・医療など多くの課題を抱えています。私は課題解決の先にある“第二の地球をつくる、そして移住する”そんな世界を生きることを夢見ています。

 

これまで取り組んできた研究・経歴

中学生の時から宇宙移住を目標に縮小型人工閉鎖型生態系の実現や月面交通インフラ整備技術の開発を行い、積極的に学会発表、海外誌への論文発表、大学との協働研究を行なう。バックグラウンドは微生物学や生態科学。現在は研究医となり、環境と腸内細菌とヒト免疫系の相関に関する研究を行い宇宙医学へ貢献することを目指している。

活動実績

  • 第95回 日本生化学会大会 銀賞
  • サイエンスキャッスル2022 中四国大会 優秀ポスター賞
  • 京都大学宇宙ユニット宇宙シンポジウム 優秀賞
  • 第64回 日本植物生理学会高校生大会 奨励賞
  • 農研機構インターンシップ修了 (農作物のAI画像診断・コムギの抵抗遺伝子解析)
  • プレプリントをbioRxivに投稿タイトル:Survivability and Life Support in Sealed Mini-Ecosystems with Simulated Planetary SoilsbioRxiv preprint doi: https://doi.org/10.1101/2023.11.02.565408
  • 7th Global MVA Workshop & Symposium 2023(月面移住に向けた国際学会)登壇

 

今後取り組む研究・ADvance Labで達成したいこと

私は2018〜2022年の間、密閉空間における生命維持に関する実験を行い、2023〜2024年の間、密閉空間および地球外惑星模擬土壌環境下において増殖傾向のある微生物コミュニティーの特定とその影響の推定を行いました。これまでの研究・経験をもとにADvance Labでは火星移住を最終目標とし、まずは月面移住を目指します。
「第二の地球をつくる、そして移住する。そんな世界を僕らは生きる」というスローガンをかかげ、以下に示す研究に力を入れていきます。
  1. さまざまなバイオームが混在する縮小生態系の実現とその拡大を目指します。
  2. 微生物の力で宇宙(地球を含む)で健康に暮らす医療提供を目指します。
  3. 月面交通インフラ技術の開発で月レゴリスによる機械の故障や健康被害を未然に防ぐことを目指します。
これら以外にも宇宙移住に関する困難に立ち向かい、時を超越した未来に残る研究開発を推進します。