[実施報告]ロート製薬 ✕ ADvance Lab「Global cafe」を開催しました!
2023年12月19日に実施されたサイエンスキャッスル関西大会において、ロート製薬とADvance Labが共催する特別企画「Global Cafe」を開催しました。このイベントには35名の中高生が参加しました。
パネルセッションでは、ロート製薬からインド出身のシンドゥ氏とインドネシア出身のフローレンス氏が登壇しました。ADvance Labからは代表の大城氏が登壇し、「中高生研究者として、私たちがやりたい研究を続けるために、どんなふうに環境を選ぶべきか?」というテーマでパネルディスカッションと交流会を行いました。
まず、参加者の立場に最も近い大城氏が、ADvance Lab設立の経緯を説明しました。大城氏は高校生の頃から高度な設備を使用し、様々な機関と共同で研究ができる環境に恵まれていた一方で、大学入学後はそのような研究環境が得られないことに課題とギャップを感じ、自ら研究所を立ち上げるに至りました。大城氏は「自分の環境を、自分が活躍できる場所を自分で作る」という考え方を参加者に紹介し、自身の経験から適切な環境を選び、移動することの重要性を強調しました。
次に、シンドゥ氏とフローレンス氏がそれぞれのキャリアについて語りました。彼らは自国の研究環境よりも良い場所を求めて国外に飛び出し、現在は日本で活躍しています。日本を選んだ理由として、単にレベルの高さや機材の充実度だけでなく、日本の研究文化が持つ魅力にも触れました。具体的には、日本では応用に重きを置く他国と異なり、サイエンティフィックな興味を深く追求できる点が魅力だと述べました。また、日本語の習得には時間がかかりましたが、実際に日本で暮らし、学び、使い続けることで言語の壁を乗り越えることができると話しました。
さらに、大城氏は自身の研究所から世界を変える研究を行う意欲を示し、シンドゥ氏とフローレンス氏は企業でのキャリアを選んだ理由を共有しました。シンドゥ氏は、企業では自らのアイデアや専門性と企業の事業を結合し、新たな方向性を作り出すことができる点が魅力だと語りました。フローレンス氏もまた、企業における研究の魅力を強調し、自身のキャリア形成における選択について詳しく説明しました。
全体を通して、国境や言語を超えて研究を続けるためには、自らの手で環境を選択する姿勢が重要であることを中高生が学ぶ機会となりました。シンドゥ氏とフローレンス氏の経験から、中高生たちは、キャリア形成においてどのように環境を選び、自分の道を切り開くかについて多くの考え方を得ることができました。また、大城氏の話を通じて、困難な状況でも自分自身の活躍できる環境を作り上げることの重要性が強調されました。
今回の「Global Cafe」は、中高生たちが今後のキャリア形成について考えるきっかけとなる、有意義なイベントとなりました。参加者は、それぞれのキャリアパスにおける貴重なアドバイスを受け取り、自身の将来に向けて新たな視点を得ることができました。
これからも、こうしたイベントを通じて、未来の研究者たちが自らの道を切り開くための支援が続けられるようにADvance Lab一同活動を進めていきたいと考えています。